結果的にそれほど頻繁に行くことはなかったが、「いつでも動物園に入れる」という気持ちが心の片隅にあるのは案外いいものだった。あと、余裕を持って遊びに行ける。園内の動物たちを隈なく見て行かずとも、また来りゃいいかって感じで、気負いがない。ちょっとお弁当食べに行くぐらいの感じで行けるのである。
そういったゆとりのある気持ちで上野動物園を眺めてみると、園内には案外だらだらしている人々が多いのだ。一言も言葉を交わさずにPSPに没頭している男女、特定の鳥の檻の前から一向に動く気配のない老人とか、クーラーボックスいっぱいにお酒やつまみを持ち込んでいる大人もいる。
そんな人々をぼーっと眺めつつ、「上野動物園に友達たちと集まってただのんびり飲むというのはどうだろうか」と思った。そしてこの度、それを実行しました。どんな感じだったか報告いたします。
ちなみに、園内は飲食物の持ち込みが自由。アルコールは生ビールのみ園内でも販売しているが、それ以外のものを飲みたければ持ち込む必要がある。敷地内にどれぐらいのテーブル・ベンチが用意されているのかわからないが、相当混雑している印象の日でも少し探せばどこか座れる場所がみつかる感じ。また、この度調べて知ったことだが、敷地の中に2つある屋根付きの食堂も持ち込み自由だそうで、つまり急な雨風なんかでも安心の飲み環境なのです。
では飲みに行ってきます!
天気のいい5月の週末、JR上野駅の入谷改札(通称パンダ橋口)で待ち合わせることにした。

このパンダ橋のたもとにはコンビニの「NEWDAYS」があり、お酒もたばこも扱っている大きめの店舗なのでつまみやらなんやら、ここで大抵揃います。
余談だが私はこのパンダ橋の上の開放感のある雰囲気が大好きで、このテーブルみたいな台

こちらは別の日に撮影したもの。奥のテーブルは飲みスペースになっている
の上にコンビニで買った酒を置いて飲んでいるおじさんを眺めていつもいい気分になる。
何年も前のある時、上野で飲んでいて終電を逃してしまい、幸い暖かい季節だったのでこの台の上で横になっていたことがあった。すると見知らぬおじさんに起こされ「ケータイ、しまっておいた方がいいよ、この辺の人は持ってっちゃうから」と言われた。いつの間にかポケットの中からケータイ電話が落ちていたのであった。お礼を言うと、「兄ちゃん、仕事なかったら言いな。紹介するから」と言う。「今は仕事あるので大丈夫です!ありがとうございます!」と頭を下げた。どんな仕事を紹介してくれるつもりだったのが少し怖くもあるが、少なくとも悪い人のようには見えなかった。そしてそれ以来、パンダ橋が好きになった。とはいえ、こんなところで横になるのは危険なのでご注意ください。私はもう大丈夫です。

巨大パンダ人形もある
というそのパンダ橋に集合し、お酒やウコンの力などを購入していざ動物園方面へ!気候のいい週末、かなりの人出である。動物園正面入り口、向かって右手にある「サボイア」というピザ屋。

サボイアと俺の友達
のピザが美味しいらしいとのうわさを聞きつけ、買っていく。さあ入園!(気持ちが前のめってこの場面の写真なし!)
入園するなりベンチを探す。列のできているパンダ舎の方をちらっと横目に見つつ、

この人波の向こうに

います。(撮影・ハナイ)
五重塔があるあたりのテーブル席を確保。お酒とつまみを並べてパーティが始まります。

乾杯
今回、チミドロのメンバーだけでなく、上野動物園に並々ならぬ縁があるというガールズラップユニットY.I.Mのオミールさんと、そのY.I.Mの曲にフィーチャリングされている焼酎ビッチさんが参加してくださいました。
その曲のPVがこれです。最高です!
最高でしょう!
それに加え、盟友nakayoshi groupのみんなや千夏さん、エレナさん、あきさん、まおりさんにも参加いただき、なんかすげー賑やかで楽しい!

nakayoshiのみんな。(撮影・ハナイ)
まず、さっき買ってきた「サボイア」のピザ、ホントうまかった。

寄ってるけどうまい(撮影・ハナイ)
このピザをかじったあと、発泡酒を飲みほす勢いで青空を見上げた時、至福の気持ちとなりました。
チミドロのMC・ミヤマッチが用意してくれたワインとクラッカーがパーティ感を演出。

ミヤマッチはクーラーボックス持ってくる気合い
あとはみんなが持ち寄った適当なつまみで充分だ!

また、この日は近くのテーブルにゲリラチャンのカホリさんが座っており、偶然の再会を果たしたのだが、そのカホリさんが知らない子どもから突然写真をプレゼントされたという。見せてもらったところ、

死んだ魚をつつく鳥でした。うげー
そろそろ動物でも見るか
いやーなんだか浮かれた気分で、とりあえず「ゴリラでも見に行こう!」ということに。
MCミヤマッチが酒に酔って面倒くさくなった状態を、最近よくメンバー内で「ゴリラ状態」と呼んでいる。そのゴリラタイムが頻繁に繰り返され、実際だんだんとゴリラっぽくなってきた気がするあいつ。ぜひ本物のゴリラと対面していただきたい。
ゴリラエリアへ行ってみるとかなりの人気で、順番待ちしないと見れないような感じだ。やっと見えたと思ったがゴリラはもうだるーんと昼寝している感じで、動きがない。

ダラーっ
ま、いっか、と記念撮影。


ミヤマッチ、中学校で最初あった時はハムスターのような感じの印象だったんだが…ゴリラの自覚でてきてるなー
近くの檻のテナガザルが木の枝をぐわんぐわんと渡っていくリズミカルな動きに目が奪われた。

一旦、会場へ戻ってまた動物
パーティ会場に戻り、またしばらく歓談。

人間たちもダラーっとしてきた
各自、動物見たい人は見てきてまた戻ってくる、というような感じになった。ここで自分は気がついたのだが、ほろ酔いになってきたら動物をあまり見ようと思わなくなるようだ。ただ、ベンチで飲んでるだけ…。
これではさすがにもったいない、と気を取り直し、象を見に行く。

ぼーっと眺める。チミドロのベーシスト・イッチーが「象いいなー。乗りてえ…。乗って酒飲みたい」とつぶやいていたが、この発想もほろ酔い状態ならではと言えるだろう。実際、そんなことしたらすぐ転落して踏みつぶされることと思う。
サル山もよかった。どこ見てても面白い。お酒のおともに最高です!
あとアザラシ!アザラシの親子(親子なのかな?)がどでーっと寝っ転がってる姿にみんな目が釘付けの様子だった。

こんな大人になったよ
私は、ゴロゴロしているアザラシを上からみたとき、なんとなく居酒屋のお通しっぽいと感じたが、

つき出し
これも動物園飲みゆえの感覚だったかもしれない。
ダラダラしてるからあっという間に閉園。個人的に見ておきたかったサイやキリンやカバ、あと爬虫類館も!全然見れないという体たらくだった。悔しい。次回がんばります。
今回、動物園飲みを経験して、激しく動き回ったりなかなか目の前に現れてくれない動物より、体が大きくてゆっくり動くものを見たくなる傾向にあることがわかった。ぼーっとしているような動物にシンクロしやすくなるのかもしれない。ここから先は専門家の方に委ねたい。
感想文を提出してもらった
さて、今回参加してくれたみんなはどんな風に動物園飲みを楽しんでくれたのだろうか。学校の宿題のように感想文を提出してもらった。
ハナイ(チミドロ)
晴天の動物園は飲める場所。早い時間にバックヤードにさがってしまう動物もいて、キリンを見れなかったのは残念。動物園の店じまいは早い。穴に暮らすプレーリードッグだけは裏に帰らないと飼育員の方から聞けたのは良い体験。あれだけの珍しい動物がいる中、ハトを見てアガッてる子供が印象的だった。

平野さんとハナイさん
オミールさん(Y.I.M)
『あれはミヤマ?ゴリラ?』私の質問にみんなが優しく答えてくれました。「あれはゴミの分別が出来る頭のいいゴリラだよ。」1日中動物園にいるのに動物を見ないでダラダラしました。ミヤマさんを見るみんなの目が優しくてチミドロってまるで猿山の猿たちみたいに仲が良いんだなと思いました。おわり

楽しげな様子(撮影・平野くん)
あっちゃん(nakayoshi group)
上野動物園で飲む。とのことで、集合。Titty-Gことgotoは早朝までゲームをやっていたらしく完全にゲーム脳。人混みの中で「あっちゃん、この距離から弓で狙撃すればダメージ2倍だよ」と耳打ちしてきた。閉園時に森からクラシックが流れてきて、それがとても現実感なくて妙な気分になった。

ハシビロコウ(撮影・ハナイ)
イッチー(チミドロ)
動物園は沢山のお友だちがいてポカポカ暖かくて楽しかったです。楽しみにしていたゴリラには沢山の人集りが出来ていて「やっぱゴリラは凄いなぁー」って思いました。でもゴリラは人に見られるのが嫌そうで隅っこの方で顔を伏せていました。だから顔が見れません。代わりにゴリラ呼ばわりしているミヤマくんの顔を眺めてみたんですが、酔っていないミヤマくんは男前で尚且つ優しい顔をしていたのでとてもビックリしました。けれど夜がふけるに連れ、僕の酔も回ってきたせいがミヤマくんの素行がどんどんゴリラに見えてきて「やっぱりゴリラだな」って思いました。今度生まれ変わったらアザラシになりたいです。

私と後藤くん(撮影・イチノミヤ)
千夏さん
昔はもっと獣臭かったんじゃないかなぁと思った何十年ぶりかの動物園。小さく感じた象、偽物のようなパンダと牢獄にしか見えないアザラシの部屋が印象に残ってる。あとお洒落になったナマケモノみたいな動物が、わざわざ観客に近付いてきて排便を見せつけている様が抱腹絶倒。最高の1日だった。

プレーリードッグとハナイ(撮影・平野くん)
ミヤマ(チミドロ)
ぼくの友達のナオ君はピコカルというサイトで記事を書いています。動物園の記事を書きたいと言われ、お友達みんなで行ってきました。ナオ君はぼくとゴリラの写真ばかり撮るので「今回もネタにされるんだな」と思いました。でもぼくは、ゴリラだったらサツキヤング君の方がもっと似ていると思いました。
と、みんな楽しんでくれた模様。特にミヤマゴリラが大人気だったようである。先生は嬉しいです。
そのミヤマッチが最後に唐突に「サツキヤング君」と言っているのはテクノバンド、ヤング・フラッテリイズのサツキ・ヤング氏のこと。実はこの日、動物園近く、不忍池のほとりにある上野水上音楽堂で「パンダ音楽祭」という催しが行われており、野外ステージなので「そっちへ行って音漏れを聴きながら飲もう」と、動物園の閉園後に一行で移動したのだった。で、そこに観客として来ていたサツキ・ヤング氏と偶然会うことができ、こんな感じで

向かって左がサツキ・ヤングさん
楽しんだというわけ。
池のほとりで、漏れ聞こえてくる良い歌をぼんやり聴きながら飲めて最高の流れでした!Y.I.Mのもう一人、あすちゃんも合流してくれました。

ありがとうございます!!

いい時間

バナナを食べる実演タイムも
さらに上野の立ち飲み屋に移動して最後はミヤマッチの恒例のゴリラタイムが始まって、

テナガザルの動きを連想させた。
チミドロライブ情報
2014年5月24日(土)
東京ノイズ 第九回
下北沢 THREE
開演時間 / 18:00
当日料金 / 2,000円
出演 /
Nakayoshi Group
2up
Hey高橋
チミドロ
HALF SPORTS
神さま
KEEN MONKEY WORK
D.J.Kuroki Kouichi(Booty Tune)
2014年5月25日(日)
Beat Happening! SHIBUYA R&R PANIC!
渋谷 LUSH
開演時間 / 17:30
前売料金 / 2,000円
出演 /
ハラフロムヘル
nayuta
Gateballers
ちくわテイスティング協会
チミドロ
Yogee new waves
2014年5月30日(金)
Pay to SCUM
渋谷 OTO
開演時間 / 24:00
出演 /
Y.I.M
NOPPAL&mista donut(Ultramagnetic MD's)
ALchinBond&SEKIS&DIKE
チミドロDJs
KΣITO
DREAM BOYS
RAP BRAINS